人生ハードモード

過激派気味のオタクのイベ備忘録と戯言。

シェイクスピア曰く、(ネタバレ)

劇場版少女歌劇レヴュースタァライトを見てきました。

クソデカ感情とクソデカ感情のぶつかり合いでした

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特典は華恋だったよ。
スタリラのシリアルガチャ100連はシーザーやちよしか出なかった
 

ワイ(ル)ドスクリーンバロックというジャンル

こればっかりは知識不足が否めないところですが…

ワイドスクリーン・バロック(Wide-screen Baroque)はブライアン・オールディスが提唱したサイエンス・フィクションの一部の作品群を表す用語である。

洋画に触れてこなかったので主な作品を見てもピンとこなかった自分が憎い。
アニメ作品でいえばグレンラガンキルラキルがそれに相当されるそうなので何とか理解はしました。
というか私、案外SFチックなものに触れてないんだなぁ…
謎空間に飛ばされたり、キリンが津田健次郎の声で話す時点でファンタジーなんですけど…

そこでバロックについて調べたが、私は西洋史ではなく日本史選択だったし、音楽も文学にも明るくないので詰んだ。
ただ、調べているうちに出てきたアルチンボルドの『ウェルトゥムヌスに扮するルドルフ2世』と同じ造形のキリンがでてきたのでそういうことか(理解) 
大体バロック文学を履修したらきっと理解できるはず(履修します)

 
アニメ版ではただただ”オーディション”と称し、舞台少女たちがトップスタァの座を歌って踊って奪い合っていたわけですが、今回は「Wi(l)d screen baroque」 と名を変えて大場ななによる粛清-皆殺しのレヴュー-とケジメのレヴューがはじまるわけです。

ワイルドさってなんだろう「強いお酒を飲んだみたい」

ばななの足とんとん、音ハメ気持ちいけどアレめちゃくちゃキレとるやん

舞台少女の死の答え

zucca159.hatenablog.com

 劇場版前作であるロンド・ロンド・ロンド公開後に発表された特報映像で描かれていた「舞台少女の死」。
とにかく新鮮なうちにこれを書かねばとWikipediaを読みながら執筆しているのですが、

この文学潮流にはいくつかの共通項が見出される。反対のものの混淆(現実と幻想、グロテスクと崇高、偽りと真実)、想像世界の展開、感情と感覚の表明、細部・色彩・形・香りの豊饒さなどである。死はバロック作品に繰り返し現れる主題であり、逃避や夢幻境といった領域と密接に結び付いていた。バロックの美学は記述の豊饒さと過度の装飾が特徴となっており、とりわけ緻密な修辞と隠喩のような文彩の増殖に支配されていた。演劇と小説ではしばしば、仮面をつけた移り気で謎めいた人物たちが登場した

舞台少女の死を描く上でバロック作品の前提が必要であり、謎空間で行われるレヴューというSF感。

今回の主題である「舞台少女の死」について、単純に歩みを止めてきらめきを失いかけているということなんですかね。
卒業後の進路という歩みこそは描かれていましたが、各々それが本当に自分がなりたいものなのかという疑念があったのでしょうか。
二者面談を行ったメンバーの中でもおそらく天堂真矢は確固たる意志があって進路希望表を提出したから大場ななに肩掛けを落とされなかったとも読めますが…

クソデカ感情の結末

ここからは約二時間半のクソデカ感情を浴びたオタクの断末魔
ところで皆殺しのレヴュー以外の名前が思い出せないので助けて

香子と双葉

スタァライトのクソデカ感情の代名詞の二人である。
『ワイルドスクリーンバロック』の開演後、香子とクロディーヌが丁半してて「嘘、私の推し出番早すぎ!?」と思ったらそんなことなかった。
デコトラで双葉が突っ込んできた(困惑)
双葉と言えば香子にくっついて聖翔に入学順位最下位で入学しましたが、聖翔祭で女神役に選ばれるぐらいには実力のある彼女。
TVアニメ版やスタリラのStarry Diamondのシリーズでもわかるように香子を追いかける存在だった彼女がクロディーヌの勧めで自身の進路をきめて袂を分かつことになりそう…というところから始まる犬も食わないアレ。
クロディーヌは双葉の師匠ポジで作中でもクソデカ感情が発生しない数少ない組み合わせということもあり安心して見られるのですが、香子はやっぱり気に食わないようで。
幼少期の約束のこともあるので双葉が香子に相談せず進路を決めてしまった事が気に食わないし、”約束”も本作で重要なキーワードになっているはずなのにそこをデコトラぶち壊していく始末。

デコトラチキンレースは激熱でしたね。
桜に埋もれるふたかおはとても良かったし、なんで私石動双葉が最推しじゃないんだろうと困惑し始める。

スタリラ内の話ではありますが、「うちもバイクの免許取ろうかな~ひねるだけやろ~」的な発言に対して双葉が危機感をもっており、そんな彼女が愛車を香子に託したシーンでオタクは死んだ。
あと香子の肩掛け落とすところがあまりにも美しく描かれていたので追撃9割。

まひるのトンチキがホラーだった

電車に揺られ、まひると対峙したひかり。
かつては華恋をとりあっていた(?)二人ですが、まひる、めちゃくちゃひかりのこと詰めるやん(怖)
劇場でみていただければわかるのですが、肩掛けを落とされたひかりが逃げまくるシーンで四方八方から岩田陽葵の声が聞こえてきたり、描き方もホラーのそれである。

「なぜ華恋から逃げたのか」とがん詰めするまひる
ひかりは自主退学しロンドンに戻っていました。

舞台に恐怖を抱き逃げたとひかり。

もちろんまひるもその恐怖心があると告白し、今までのメンヘラホラーなまひるは完全に演技だったということで。

いや~~~岩田陽葵は天才だな!!!!

試合に負けて勝負に勝ったひかりは華恋のもとへ駆けていくのでした。

99代生徒会長 星見純那

今回のメインマッチと言っても過言ではないななと純那ちゃんのレヴュー。
相も変わらずばななはブチギレ状態。

純那の進路はまさかの大学進学。
「今は今はと言い訳して」というのが気に食わない大場なな。

他のシンメよりもクソデカ感情は発生していないものの、同室でお互い支えあっていた二人。
TVアニメ版でななが華恋に負けた時には慰めたり、友人として仲は良好にもかかわらず、ななは多分純那に一番キレてた。

武器破壊、切腹強要するシーンは震えが止まらんかったわ。
切腹強要した際にななが自分の小太刀の片割れを握り立ち向かう純那ちゃん。

今回名乗りが一新され、その中でも印象的だったのが星見純那。
これまで、真矢は「99期生主席」、クロディーヌは「99期生次席」と己の強さを名乗り上げていました。
そんな中での「99代生徒会長 星見純那、私を殺してみせろ大場なな!」という名乗り。
華恋とひかりを除いた面々では一番進路希望意志不十分だった純那。
完全に努力の人である、星見純那は主席ではない、でも由緒ある学院の生徒会長であるって人間性の評価ですよね。

結果的に肩掛けを落とされたのは大場なななんですが、ななもななで進路不十分な側面があり。
演者として舞台に立つか、裏方として舞台を支えるか、進路に悩んでいた彼女。
己の道を先に見つけたのが星見純那、その差だったのかなぁと思います。

たぶん真矢クロは私の根源だった

クロディーヌ演じる相羽あいな氏が公開前にTwitterで「真矢クロがやばい!」みたいなこと言ってた。

ちなみに僕の推しは西條クロディーヌ!
でも真矢クロのレヴュー他よりも作りこみがえげつなくて申し訳なさがこみあげてくる。

ここでもう真面目ぶって話すのやめたい。

いや、幕が上がって爆イケの西條クロディーヌがそこにいたんですよ。
え、何、え?????
めちゃくちゃ悪い顔して「俺と賭けをしないか?」って何????????????????????????????
スタリラで実装しろ??????????????

TVアニメ版最終話の華恋とひかりのレヴューの対比感がすごかった。
あの二人、TVアニメ版第10話で「私に追いつけるのは、追いつけるのは」みたいな世代最大のクソデカ感情を見せつけた上で「天堂真矢は負けてない!」と事実上の負け宣言し本人になだめられたり、いやなんかもうしんどい
全人類10話をみてくれ。

「みたことのないきらめきを見せるまでこのレヴューは終わらない」という特殊ルールによりボタンを飛ばされた西條クロディーヌの復活シーンで円盤購入を決意しました。

もう結果からいうとクロディーヌ、真矢に勝つんですよ。
勝っちゃうんですよ。
クロディーヌのきらめきが勝ったわけなんですけど、その瞬間の真矢、完全に見惚れてた。
そんなシーンをTVアニメ版のふたかお犬も食わない痴話喧嘩回でも見た気がする

ところで根源の話ですが、この二人のぶつかり合いみてたら某Jの某シンメがよぎった。
多分私はこういう関係性にとらわれ続けるんだと思う。あっ、ウマ娘もそうじゃん…(逃げ切れないフォーリンラブ)
詳細はBNWの誓いとアグネスタキオンの育成シナリオ有馬直前のマンハッタンカフェとの並走をチェック

経緯はどうあれ天堂真矢に勝った西條クロディーヌが見れただけでもう満足。一番輝いてた。

「空っぽ」なのは愛城華恋

真矢の話に戻るのですが、クロディーヌに暴かれる前、「自分は空っぽだからなんにでもなれる神の器だ」と言っていたのが割と重要なので視聴前にこのネタバレを読んでいるそこのあなたは念頭においてくれ。

全編通して挟まれる華恋の過去。
ひかり母が川澄綾子さんだったので泡吹いちゃった*1
華恋が舞台に立つ理由は「ひかりと二人でスタァになること」だったのですが、TVアニメ版で達成されてしまったんですよね。
そのため卒業後の進路も決められないまま始まってしまったワイルドスクリーンバロック
「電車は必ず次の駅に、では舞台は、」
幾度となく問われ、答えを得られないままひかりのもとへたどり着いた華恋は息絶える(文字通り)

ひかりとスタァになった華恋には何も残っておらず、完全に”空”であると自覚した彼女はどうなったか。
ポジションゼロのバミリになった。
TVアニメ版の東京タワーがぶっささるアレ的なトンチキをここで挟まないでほしい(本音)

一種の燃え尽き症候群的な状態だと思うんですが、やりたいことも目標も見失ってるというのは確かに虚無。
人間何かしらを原動力に生きてるので原動力を失ったから華恋息絶えたのか~(小並)。

華恋の肩掛けは落とされましたが、直後自身の肩掛けもぶん投げるひかりはじめ舞台少女の面々。
ここまで書いて、あの肩掛け何だったんだろうと思い始めまた考察が始まるのだった。

舞台少女は次の舞台へ

「何にもなくなっちゃった」
「見つけなさいよ、あんたの舞台を」

そこで幕が下りた。
結局卒業後の進路は語られないのかと思いきや全部EDにぶっこんできた。
同じ劇団に入団した真矢、まひる、双葉。
まひると双葉が真矢と肩を並べてるってのが感慨深くてこれを書きながら泣いている。

香子は予定通り実家を継ぎ、双葉のバイクも受け継いでいた。倒してたけど。
冒頭の進路希望調査で「(実家の京都に)帰るんじゃなく、また始めてみようと思って」と言っていたのが上京田舎者ワイ、目から鱗
わがまま放題で、実家なら決められた進路があるといじけて帰ろうとしていた香子とは別人かよ…
私は踏ん切りがつかないのでまだ首都圏に居座るけど、心が決まったらこれを思い出して戻りたいですね。

クロディーヌも実家(なおフランス)に帰った組ですが、フランスの劇団の稽古と合わせてバイトしている様子も描かれていたのが印象的でした。
世界進出は真矢よりクロディーヌの方が早そう(こなみ)

進路希望調査第一希望が早○田大学文学部(他も哲学とか演劇学科とか)だった純那ちゃんが海外留学していて思い切りがすごいなと思いました。
同様に演者になるか裏方になるか悩んでいたななも王立演劇学校へ留学していたこともあり、異国の地で学ぶ二人はまだ最終的にどうなりたいのか決められてないんでしょうか…
それでも見聞を広げるという点と二人の立ち位置的には納得のいく進学先だと思います。

ここまでの情報はすべて、ひかりがみんなに会いに行くという体で描かれていて、ひかりの進路だけがわからないまま終わってしまいました。

我らが主人公、愛城華恋はオーディション(物騒じゃない方)を受けており、自分の舞台探しの最中。

舞台少女は次の舞台へ、舞台の場所、立ち位置、全て違えど「レヴュースタァライト」これにて閉幕。

シェイクスピア曰く、

純那ちゃんがところどころで偉人の名言を語るのですが、作品上外せないのが劇作家シェイクスピアの名言。
シェイクスピアの作品を読んだことがなくとも、一度は聞いたことがあるであろう「この世は舞台、人はみな役者」。
元は戯曲「スタァライト」をベースとして、華恋とひかりの運命を描いていました。
聖翔音楽学院では、在学中3年間同じ戯曲を演じるという決まりがあり、本作でも最後のスタァライトだと板の上のA組と裏方のB組が意気込んでいたものの、脚本担当の雨宮さんが「去年のスタァライトを超えられる本が作れない」と未完成の第一稿脚本をA組に配布しました。
ひかりとまひるのレヴューで語られていた「舞台への恐怖」は裏方にもあるよ~というお話、だと思ったんですけど。
レヴュースタァライトは言ってしまえば作品自体が「レヴュー:スタァライト」として作られているので雨宮さんの未完成の脚本は、終わりが書けない≒終わりがないともとれるのではないかと思います。
劇中劇が本編の本筋という状態、よくよく考えたらシェイクスピアの「この世は舞台、人はみな役者」まんまじゃん、というのがこの手の作品の元なのかと考えてしまう今日この頃。
そして唐突に思い出す「舞台少女心得」

私たちは舞台少女
未完成の舞台少女

普通に学生身分で、華恋的に言えば「舞台少女は日々進化中」という解釈でいましたが、雨宮さんの未完成のスタァライトを踏まえると舞台に魅了され、立ち続ける限りは舞台少女であり、終わりのない未完成の舞台が続いていくという拡大解釈もできるわけでして。
雨宮さんの未完成の台本のシーンは、死した舞台少女たちに「自分が主役をやるんだ」ということを思い出させるほかにも、彼女たちの人生の舞台は終わらないという裏テーマもあるんだろうなという、私のレヴュー:スタァライトに対する解です。
実際第101回聖翔祭をやらなかったのはそういうことでしょ。

余談:別の作品のはなし

少女歌劇レヴュースタァライトに対する私の断末魔と見解は終わりました。
色々考えてたんですよ、一緒に舞台に立ちたい人と舞台に立つのが夢でそれが叶っちゃってそのあとどうするってシナリオに対して。

zucca159.hatenablog.com

はぁ~~~~~~~~~~~^(クソデカ溜息)
3期のこと考えたらスタァライトがめちゃくちゃキレイに風呂敷たたんでてつらくなった。

サラブレットもいれば、実家が名家の坊ちゃんもいるし、努力の男もいるし、初めは主人公にべったりだけど段々自分の道みつける同室の同級生もいるじゃないか(困惑)

オチ

現在少女歌劇レヴュースタァライト ReLiveでは劇場版公開記念で星4確定引き直しガチャ開催中です。
ラインナップの真矢クロは持ってるので、ゼウスの仲裁を聴けオタクはポルクス栞を貰うつもりで帰宅後回そうと思っていました。

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選ばれたのは双葉でした。

頼むCygames、シンデレラガールズのよしみでウマ娘に生田輝を派遣してくれ。





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*1:クソオタクは川澄綾子に対して絶大な信頼をおいている